診療
COVID-19感染流行下におけるSARS-CoV-2陽性妊婦・新生児の管理
-—愛知県・西三河北部医療圏唯一の地域周産期母子医療センターの取り組み—
竹田 健彦
1
,
岸上 靖幸
1
,
村井 健
1
,
小鳥遊 明
1
,
森 将
1
,
柴田 崇宏
1
,
稲村 達生
1
,
上野 琢史
1
,
田野 翔
1
,
鵜飼 真由
1
,
原田 統子
1
,
小口 秀紀
1
T. Takeda
1
,
Y. Kishigami
1
,
K. Murai
1
,
A. Takanashi
1
,
S. Mori
1
,
T. Shibata
1
,
T. Inamura
1
,
T. Ueno
1
,
S. Tano
1
,
M. Ukai
1
,
T. Harada
1
,
H. Oguchi
1
1トヨタ記念病院周産期母子医療センター・産科
pp.311-319
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002087
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2020年7月~2021年9月に当院で周産期管理を行ったSARS-CoV-2が陽性であった妊産婦17例を対象に,年齢,陽性が判明した妊娠週数,COVID-19の重症度,分娩様式,新生児のSARS-CoV-2検査の結果について後方視的に検討した。平均年齢は30.0歳で,SARS-CoV-2陽性が確認された妊娠時期は,第1三半期が4例,第2三半期が6例,第3三半期が7例であった。軽症14例,無症状3例で,13例が分娩を終了していた。11例は発症から14日以上経過し,通常の分娩管理とし,10例は経腟分娩,1例は帝王切開となった。残りの2例は分娩直前にSARS-CoV-2陽性が確認され,帝王切開分娩となった。分娩を終えた13例の産褥経過は良好で,児に呼吸障害などの新生児合併症はなく,産科病棟での管理となった。第3三半期にSARS-CoV-2陽性となった母体から出生した新生児6例では,新生児のSARS-CoV-2検査はいずれも陰性であった。
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