研究
妊婦および新生児とオーストラリア抗原
荒川 公秀
1
,
久永 幸生
1
,
滝 一郎
1
Koshu Arakawa
1
1九州大学医学部産婦人科学教室
pp.711-715
発行日 1972年8月10日
Published Date 1972/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204660
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はじめに
Blumberg1)によつて発見されたオーストラリア抗原(Au抗原)は,その後の追究によりPrince2)のいうserumhepatitis antigen (SH抗原),Gockeら3)のhepatitisantigenとほぼ同一であることが確かめられ,ウイルス性肝炎との密接な関連性が示唆されるようになつて,その本体の究明や,疫学的見地からの報告がなされているのは周知のごとくである。
その後の多くの研究によつて,Au抗原はさらに,白血病,Hodgkin病,Down症候群,結節癩,腎移植患者,長期血液透析患者,などにも高頻度に検出し得るとされている4〜6)が,同抗原について妊婦あるいは新生児との関連性をみた報告は少ない。
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