特集 短腸症候群の診療における問題点
第118回東京小児外科研究会より
出生時から長期入院している短腸症候群の1成人例
横川 英之
1
,
吉田 真理子
1
,
高澤 慎也
1
,
星野 倫子
1
,
沓掛 真衣
1
,
小俣 佳菜子
1
,
小川 祥子
1
,
藤代 準
1
Hideyuki Yokokawa
1
,
Mariko Yoshida
1
,
Shinya Takazawa
1
,
Noriko Hoshino
1
,
Mai Kutsukake
1
,
Kanako Omata
1
,
Shoko Ogawa
1
,
Jun Fujishiro
1
1東京大学医学部付属病院小児外科
pp.247-250
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000067
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はじめに
小児における短腸症候群の原因は,壊死性腸炎,腹壁破裂,先天性腸閉鎖症,中腸軸捻転などである。腸管からの吸収障害のため中心静脈栄養の離脱が困難と判断された場合は在宅経静脈栄養が必要になるが,小児医療の進歩により多くの患児が思春期・成人期を迎えている1)。小児期に発症した慢性疾患を抱える思春期・成人期の患者はyoung adults with special health care needs(YASHCN)と呼ばれ2),原疾患に加えて成人疾患の合併などの医療的問題への対応が必要となり,成人期医療への移行が重要な課題である。
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