特集 小児内視鏡外科手術と医療安全
胸腔鏡下横隔膜ヘルニア根治術後に胸腔ドレナージを要した4例
松田 理奈
1
,
吉田 真理子
1
,
泊 卓志
1
,
一瀬 諒紀
1
,
森田 香織
1
,
高澤 慎也
1
,
藤代 準
1
Rina Matsuda
1
,
Mariko Yoshida
1
,
Takuji Tomari
1
,
Akinori Ichinose
1
,
Kaori Morita
1
,
Shinya Takazawa
1
,
Jun Fujishiro
1
1東京大学医学部附属病院小児外科
pp.225-230
発行日 2024年3月25日
Published Date 2024/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000745
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
先天性横隔膜ヘルニア(congenital diaphragmatic hernia:CDH)に対する胸腔鏡下根治術において,術中に胸腔ドレーンを留置するか否かについて明確なエビデンスはなく,施設・症例ごとに判断がなされている。しかし,開腹・胸腔鏡下手術いずれにおいても,胸腔ドレーン留置による低形成肺損傷1),疼痛増強とそれに伴う肺合併症・治療期間延長1,2),感染リスク上昇3),健側肺への悪影響1)などのリスクを考慮して,術中に胸腔ドレーン留置を行わないことが一般的である。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.