特集 外来で役立つ知識:頭頸部・体幹・四肢の疾患
結節性筋膜炎
小林 完
1
,
金森 豊
1
,
古金 遼也
1
,
橋詰 直樹
1
,
森 禎三郎
1
,
狩野 元宏
1
,
渡辺 栄一郎
1
,
高橋 正貴
1
,
藤野 明浩
1
,
米田 光宏
1
Tamotsu Kobayashi
1
,
Yutaka Kanamori
1
,
Ryoya Furugane
1
,
Naoki Hashizume
1
,
Teizaburo Mori
1
,
Motohiro Kano
1
,
Eiichiro Watanabe
1
,
Masataka Takahashi
1
,
Akihiro Fujino
1
,
Akihiro Yoneda
1
1国立成育医療研究センター外科
pp.100-102
発行日 2022年1月25日
Published Date 2022/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000025
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はじめに
結節性筋膜炎は筋線維芽細胞の増殖からなる良性病変であり,さまざまな部位に発生する。通常は皮下に発生し,表在筋膜に付着するが,より深部に存在することもある。全体の約半数で上肢に発生するが,小児では頭頸部に発生することが多い1)。従来は「腫瘍様病変」と考えられていたが2011年に融合遺伝子(MYH9-USP6)が同定され2),真の腫瘍であることが明らかになった。腫瘍は急速に増大するため悪性腫瘍と誤診されやすい。20~40歳での発症が多いが3),全体の10%が小児に発症するとされている4)。
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