特集 止まらない血液・固まりすぎる血液,さてどうする?
総論
血栓傾向の診断の進め方
石黒 精
1
Akira Ishiguro
1
1国立病院機構災害医療センター小児科
pp.609-613
発行日 2026年5月1日
Published Date 2026/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002974
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
血栓は凝固因子と凝固制御因子の総和である凝血能の亢進,血管内皮傷害,血流変化が,相互に作用して形成される1)。血栓によって血液循環が阻害されて臓器障害を生じる疾患を血栓症という。血栓傾向とは,患者が血栓症を発症するリスクが通常より高いことを示し,遺伝性血栓性素因と後天的な環境要因(誘因)からなる2)。静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism:VTE)は,主として下肢の静脈に血栓ができる深部静脈血栓症(deep vein thrombosis:DVT)と,遊離血栓が肺動脈に飛ぶ肺塞栓症(pulmonary embolism:PE)からなる。

© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.

