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特集 止まらない血液・固まりすぎる血液,さてどうする?
総論
出血傾向の診断の進め方
小倉 妙美
1
Taemi Ogura
1
1静岡県立こども病院血友病診療センター
pp.603-608
発行日 2026年5月1日
Published Date 2026/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002973
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はじめに
血液は,各臓器・細胞に酸素や栄養分,シグナル伝達物質を運搬する。一度血管壁が損傷すると血管からの出血を最小限にするため,まず血管の収縮反応が起こる。血管収縮と同時に血管内皮細胞の損傷部位に血小板が粘着し,活性化することで凝集が起こり血小板血栓を形成する。この血小板の関与する止血反応を一次止血とよび,血小板活性化に引き続く,凝固因子による止血反応を二次止血とよぶ。一次止血と二次止血は互いに相互作用をしながら,出血部位に限局して止血栓を効率よく形成する。形成された止血栓は線溶反応により,止血栓が適切な大きさに溶解される(図1)。これらの一連の止血反応が破綻すると出血傾向を呈することになる。小児科医が日常診療で遭遇する一次止血異常は血小板数減少によることが主である。二次止血異常は主に凝固系の異常によってひき起こされ,一次血栓が形成されても二次血栓が形成されないため,圧迫を解除すると再出血をきたし,時間が経過してから大量出血をきたすこともある。二次止血異常の出血症状は,関節内や筋肉内などの深部出血が特徴的で,血友病やvon Willebrand病(von Willebrand disease:VWD)などが重要である。

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