特集 小児がん診療の新展開
各論 小児がんに関連する診療の新展開
小児がん患者における妊孕性温存療法と今後の展開
高江 正道
1
,
鈴木 直
1
Seido Takae
1
,
SUZUKI Nao
1
1聖マリアンナ医科大学産婦人科学
pp.1451-1456
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002761
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はじめに
近年,がん治療成績の改善とともに,がんサバイバーのサバイバーシップについて大きな関心が寄せられている。そのなかで,「妊孕性」についても考えられる機会が増加しており,がん治療前に卵子や精子を凍結保存しておく「妊孕性温存療法」が広まってきている。わが国では2000年代後半から本医療が普及し始めたが,産婦人科のみならず泌尿器科や小児科などの関連学会の努力により,令和3(2021)年度から研究促進事業として妊孕性温存療法に対する公的助成金制度が開始されている。

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