今月の臨床 乳腺―産婦人科医が知っておくべき必須知識
乳がんと妊孕性温存,妊娠出産,再建
乳がんと妊孕性温存
中村 健太郎
1
,
洞下 由記
1
,
鈴木 直
1
1聖マリアンナ医科大学産婦人科学
pp.389-396
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210912
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●乳がん治療は妊孕性低下リスクがあるため,若年乳がん患者には妊孕性温存に関する情報を初回のがん治療前に提供すべきである.
●妊孕性温存療法は,がん治療に支障のない範囲内で行うべきであり,個々の患者の希望や乳がんの状況を考慮して選択される.
●胚凍結,卵子凍結は確立された方法であるが,治療開始前の凍結個数には限界があり,妊娠率は凍結時の年齢に依存する.
●卵巣組織凍結の主なる適応は35歳以下であり,移植による卵巣機能回復が期待できる方法だが,有効性と安全性の検証は十分でない.
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