特集 On-the-Job Trainingのコツ―後輩にどう教える?
Why(OJTがなぜ必要か?)
神経発達症をもつ児と接するために
市河 茂樹
1
ICHIKAWA Shigeki
1
1安房地域医療センター小児科
pp.1125-1128
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002547
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はじめに
小児科医としてたくさんの子どもを診療していると,「なんとなくやりにくい子ども」に出会うことがある。一見,普通の子どもなのに「どこか痛いところは?」という質問に「おばあちゃんの家に居たい」と斜め上の返事をする幼稚園児,咽頭の診察を拒否して口を開けない小学生や,深刻な病状説明をニヤニヤ笑いながら聞いている中学生に出会うと,最初は戸惑うかもしれない。しかし,神経発達症の視点をもつとそうした子どもたちの振る舞いを理解し,適切な対応ができるようになる。神経発達症の基礎知識と対応は,小児科研修中に身につけるべきスキルである。

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