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結核患者に接するには
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pp.35
発行日 1951年12月10日
Published Date 1951/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200197
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結核患者に對する保健婦の指導は,醫師の代辯者の形であつてはならない。例えば醫師が人工氣胸療法が必要であると指示した時醫師の代辯者としてただ人工氣胸というものばかりを説明したり,療養法を話すだけでは決して正しい指導とはいえない。患者は肺結核という診斷を下されて,大きなシヨックを受けているのである。この時に,更に人工氣胸ということを冷靜に講義することをやめて,患者の心持を和げつつ,次第次第に診斷を納得させ,治療方針を理解させるように努力しなくてはならない。自分の前に坐つている者は決して健康な人ではなく,又將來看護婦になろうとする人でもない。病氣を恐れ,病氣になやみ,又學校をやめたり,會社を休むことに對して非常な苦痛を感じている患者なのである。
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