特集 外来診療・診断のピットフォール
各論:代表的な疾患のピットフォール 血液・腫瘍
虐待だと思ったら神経芽腫[眼窩浸潤(panda eyes)]
慶野 大
1
KEINO Dai
1
1神奈川県立こども医療センター血液・腫瘍科
pp.501-503
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002351
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
症例
初診時2歳6か月,男児
現病歴:入院1か月前から発熱を認め,近医を受診した。抗菌薬が開始されたが,発熱の改善はみられず,断続的に発熱をくり返していた。発熱に加えて全身倦怠感や食欲低下も徐々に出現した。入院2週間前から,両上眼瞼の腫脹と眼窩周囲の皮下出血が認められるようになった。症状の進行とともに両眼の腫脹は顕著となり,目を開けにくい様子がみられた。また,皮下出血の範囲も拡大し,虐待の可能性も考慮され,精査が必要と判断されたため,紹介入院となった。

© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.