特集 ここまで来た! 新生児マススクリーニングと対象疾患の治療
先天代謝異常症の最新治療
造血細胞移植の進歩
坂口 大俊
1
SAKAGUCHI Hirotoshi
1
1国立成育医療研究センター小児がんセンター移植・細胞治療科
pp.1852-1856
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002177
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はじめに
拡大マススクリーニングの導入によって,ムコ多糖症Ⅰ型およびⅡ型の早期診断が可能となりつつある。低身長,特異顔貌,精神発達遅滞など症状が顕在化してから専門施設に紹介され,精査の結果,診断にいたるという従来の経過に比べて,マススクリーニングによる早期診断は早期治療介入を可能とし,これら疾患をもつ患児の精神発達予後の改善が期待される。これまでの研究から,同種造血細胞移植は,ムコ多糖症Ⅰ型およびⅡ型(重症型)の患児の精神発達予後の改善に寄与しうることが示されてきた。
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