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Volume 56, Issue 13 （October 2024）

小児内科 56巻13号（2024年10月発行）

Japanese English

特集小児臨床検査2024

Ⅲ．血液一般検査

1．赤血球検査　3）ヘモグロビン分画，ヘモグロビン異常症 Hemoglobin fraction, hemoglobinopathy 山城安啓 ¹ Yasuhiro Yamashiro ¹ ¹山口大学大学院医学系研究科保健学専攻キーワード：ヘモグロビン分画 , 異常ヘモグロビン症 , サラセミア Keyword: ヘモグロビン分画 , 異常ヘモグロビン症 , サラセミア pp.64-67

発行日 2024年10月25日 Published Date 2024/10/25

DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001880

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参考文献 Reference

1　検査の意義と適応

　ヒトのヘモグロビン（Hb）は141個のアミノ酸からなるαグロビン鎖2分子と146個のアミノ酸からなる非αグロビン鎖2分子からなる4量体である。各グロビン・サブユニットの疎水性ポケットにヘムが1個ずつ結合している赤色の色素蛋白である。体内では赤血球内に局在し，酸素運搬の機能を担っている。αグロビン遺伝子群は16p13.33に存在し，5’側からζ-α₂-α₁の順に約30 kbの範囲に配列している。その上流40 kbの位置にはMCS-R2（HS-40）とよばれるLCR（locus control region）が存在する。