特集 酸塩基平衡異常―基本と管理
総論 酸塩基平衡の調節機構
腎臓でのHCO3-再吸収とH+分泌
寺野 千香子
1
TERANO Chikako
1
1あいち小児保健医療総合センター腎臓科
pp.1045-1048
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001747
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はじめに
体内のH+を一定に維持しpHを保つことは正常な生命活動のため必要不可欠であり,われわれの体は血清pH7.4が正常となるように調整がなされている。血清pHが6.8~7.8の狭い範囲を超えると蛋白の変性や酵素活性停止,細胞機能の破綻が生じ生命維持が困難となるため,腎臓と呼吸器系が協調的に働き,酸塩基バランスを維持し,細胞外液pHを至適な範囲に保っている1)。
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