Japanese
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特集 腎臓の自動制御機構
【各論】
酸塩基ホメオスタシス 近位尿細管の役割:HCO3−再吸収・新生機構
The role of the renal proximal tubules:bicarbonate reabsorption mechanism
山田 秀臣
1
YAMADA Hideomi
1
1東京大学医学部附属病院 国際医療部
キーワード:
NBCe1
,
NHE-3
,
RTA
Keyword:
NBCe1
,
NHE-3
,
RTA
pp.713-717
発行日 2022年11月25日
Published Date 2022/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000370
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Ⅰ 近位尿細管における酸塩基平衡
酸塩基平衡はHenderson-Hasselbalch式のとおり,水素イオン(H+)と重炭酸イオン(HCO3−)で規定される。腎臓の近位尿細管では,糸球体濾過されたHCO3−の多くを再吸収することで,ホメオスタシスを維持している。加えて,腎臓は不揮発酸を排泄している。この働きには,リン酸などの滴定酸やアンモニア(塩)が重要となる。これらは腎臓のネフロン全体で調整されているが,近位尿細管が主な働きの場となるものについて以下に述べる。
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