特集 完全把握をめざす小児の心疾患
症候群
13トリソミー症候群
岸 勘太
1
KISHI Kanta
1
1大阪医科薬科大学小児科
pp.595-598
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001617
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はじめに
13トリソミー症候群(T13)は,3番目に多い常染色体異数性の染色体異常である。頻度は,約10000人に3人といわれている。1994年に自然歴に関して報告され,生存日数の中央値が4~5日で,死因のほとんどが中枢性無呼吸であった1)。そのため,T13に対する心臓手術は正当化されないと結論され,以降,18トリソミー(T18)とともに致命的な染色体異常として心臓手術を含めた積極的な治療は控えられていた。しかし,その後,心臓手術を含む積極的治療を行うことで予後が改善すると報告され2,3),T13に対する治療方針が変わりつつある。
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