特集 小児科医のキャリア・デザイン~「こども臨床」の魅力を語る
さまざまな活躍の魅力を語る~各論②
PMDAにおける活動
岡本 圭祐
1,2
OKAMOTO Keisuke
1,2
1独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)ワクチン等審査部(再生医療製品等審査部,新薬第四部併任)
2東京医科歯科大学統合イノベーション機構ヘルスサイエンスR&Dセンター
pp.137-141
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001486
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はじめに
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(Pharmaceuticals and Medical Devices Agency:PMDA)は,医薬品や医療機器,再生医療等製品等の品質,有効性および安全性について,治験前から承認までを一貫した体制で指導・審査し(承認審査),市販後における安全性に関する情報の収集,分析,提供を行い(安全対策),医薬品の副作用や生物由来製品を介した感染等による健康被害に対して,迅速な救済を図り(健康被害救済),国民健康の向上に貢献することを目的としている公的機関である。2019年12月に初めて中国武漢で報告された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行に際しては,人工呼吸器や人工心肺装置,PCR検査装置や簡易抗原検査キット等の医療機器や体外診断用医薬品,総合感冒薬等のOTC(Over The Counter)医薬品や手指消毒液等の医薬部外品が広く普及することで医療が支えられ,COVID-19に対する治療薬や新型コロナワクチンの登場により,コロナ禍の収束への道筋が見えた。こういった医薬品等の有効性,安全性,品質を担保するための幅広く実務的な業務を支えているのがPMDAである。小児領域においても,抗体医薬や遺伝子治療といった新たなモダリティーの医薬品等によって難病治療への光明が見える疾患が出てきており,今日の医療において,新規医薬品等の登場は大きく医療を変える可能性を秘めている。
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