連載 Focus On
医薬品医療機器総合機構(PMDA)出向の勧め
久米 晃啓
1
1株式会社アールピーエム
キーワード:
レギュラトリー・サイエンス
,
イノベーション
Keyword:
レギュラトリー・サイエンス
,
イノベーション
pp.1389-1395
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika135_1389
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筆者は2014~2016年の2年間,医薬品医療機器総合機構(PMDA)に出向する機会を得た.PMDAは本邦における医薬品や医療機器などの審査,安全対策,健康被害救済を行う組織である.厚生労働省の関連業務を統合する形で2004年に発足して以来,組織は年々拡大し,現在約1,000名の職員が在籍している.そのうち約70名が医師・歯科医師で(半数がアカデミアからの出向者),主に新薬や医療機器審査の臨床パートを担当し,有効性や安全性を評価している.開発支援も重要な役割であり,研究者や企業との対話を通じて新しい医薬品や医療機器の市場投入をサポートしている.PMDAは人材育成にも重きを置いており,さまざまな研修プログラムを用意するとともに,継続的な実践教育に努めている.アカデミアや臨床医の方々には,新たな視点と知識を得てキャリアの幅を広げることができる貴重な機会として,PMDAへの出向を勧めたい.

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