特集 小児科医が知っておくべき筋疾患診療:遺伝学的理解と治療の最新事情
総論2:筋疾患の遺伝学的理解の進歩
筋疾患の遺伝学的解析のピットフォール
斎藤 良彦
1
,
西野 一三
1
SAITO Yoshihiko
1
,
NISHINO Ichizo
1
1国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第一部
pp.1875-1881
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001419
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はじめに
歴史的に,筋疾患のほとんどが病理学的所見に基づいて定義・分類されており,原則として筋疾患の診断には病理学的評価が必要であるとされてきた。しかし近年,short-read sequencing(SRS)技術を用いた全エクソーム(whole exome sequencing:WES)解析や全ゲノム(whole genome sequencing:WGS)解析のコストが大幅に下がるにつれ,筋生検に先行して遺伝学的解析が行われることが増えてきている。
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