Japanese
English
特集 エキスパートが教える 小児の薬物治療
Ⅲ.疾患別
H.内分泌・代謝疾患
軟骨無形成症,軟骨低形成症,骨形成不全症
Achondroplasia, hypochondroplasia, osteogenesis imperfecta
長谷川 高誠
1
,
二川 奈都子
1
,
吾郷 祐子
1
Kosei Hasegawa
1
,
Natsuko Futagawa
1
,
Yuko Ago
1
1岡山大学病院小児科
キーワード:
成長ホルモン
,
CNPアナログ
,
ビスホスホネート
Keyword:
成長ホルモン
,
CNPアナログ
,
ビスホスホネート
pp.748-751
発行日 2023年11月30日
Published Date 2023/11/30
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001331
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Ⅰ.軟骨無形成症,軟骨低形成症
1 疾患概念
軟骨無形成症(achondroplasia:ACH),軟骨低形成症(hypochondroplasia:HCH)は近位部優位の四肢短縮を伴った低身長を呈する疾患である。ACHと大部分のHCHの原因は,軟骨細胞の増殖や分化を抑制する線維芽細胞増殖因子受容体3(fibroblast growth factor receptor 3:FGFR3)の構成的な活性化による内軟骨骨化の異常である。ACHではFGFR3の膜貫通領域に存在するp.Gly380Argバリアントが大部分の患者に認められ1),HCHではFGFR3のチロシンキナーゼ領域のp.Asn540やp.Lys650に病的バリアントが認められることが多い。ACH,HCHはともに常染色体顕性遺伝を示すが,ACHは80%程度がde novoでの発症である一方で,HCHは家族歴を示すことが多い。ACHの発症頻度は1~3万人に1人程度であるが,HCHの明確な発症頻度は不明でACHの約1/8とされる。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.