Japanese
English
特集 エキスパートが教える 小児の薬物治療
Ⅲ.疾患別
H.内分泌・代謝疾患
くる病
Rickets
北中 幸子
1
Sachiko Kitanaka
1
1きたなかこども成長クリニック
キーワード:
くる病
,
ビタミンD
,
ビタミンD欠乏症
,
低リン血症性くる病
Keyword:
くる病
,
ビタミンD
,
ビタミンD欠乏症
,
低リン血症性くる病
pp.744-747
発行日 2023年11月30日
Published Date 2023/11/30
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001330
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1 疾患概念
くる病とは,カルシウムやリンの低下により,骨基質の石灰化不全が起こる病態の総称である。成長期にみられるもので,骨変形と成長障害を主徴とする小児期の代表的骨疾患である。骨端線閉鎖後の成人においては,同様の病態は骨軟化症となる。くる病は大きく分けてビタミンD作用の欠乏により低カルシウム血症を主体とする場合と,主にリン排泄増加により低リン血症を主体とする場合がある(表1)。ビタミンD作用の欠乏によるものにはビタミンD欠乏性くる病と,先天性にビタミンDの合成や作用機構に異常をもつビタミンD依存症などがある。
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