特集 新しい時代の小児感染症
各論:原因微生物別
細菌
梅毒
中本 貴人
1
NAKAMOTO Takato
1
1国立国際医療研究センター病院エイズ治療・研究開発センター
pp.610-613
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000858
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はじめに
梅毒は,梅毒トレポネーマの感染によって生じる性感染症であり,感染症法で五類感染症全数把握疾患に指定されている。感染症発生動向調査によれば2013年頃から報告数が年々増加しており,2022年は初めて1万例を超えて13000例弱となった1)。先天梅毒も年々増加し,近年は年間20例前後報告されている。2022年0歳の梅毒は20例と例年と同等だった1)が,先天梅毒は妊娠可能女性の梅毒発生率を反映する2)ため今後の増加が懸念される状況である。
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