増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
付録
4)デンバー発達記録票
石井 和嘉子
1
ISHII Wakako
1
1日本大学医学部小児科学系小児科学分野
pp.1139-1140
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000716
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1.概 念
デンバー式発達スクリーニングテストは,子どもの潜在的な発達上の問題を早期に発見し,適切な対応を行うための方法として1967年に作成された。子どもを取り巻く環境の変化により発達状況が大きく変化したことから,1990年にDENVERⅡに改定された。図は日本で標準化された日本語版の記録票である。保護者からの問診を参考としながら,日常で子どもがよく目にする道具を用いて子どもを観察し,客観的に評価する発達スクリーニング法である。個人―社会(他人との協調,自立できる能力),微細運動―適応(目と手の協調運動,問題解決能力),言語(言語を聞く,理解する,使用する能力),粗大運動(体全体の大きい筋肉運動能力)の4領域について評価する方法であり,行動能力や知的能力を測定する検査ではない。
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