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デンバー式発達スクリーニング検査(DDST)は,1967年にFrankenburgら1)が開発したものであり,1980年には上田が日本国内での調査を基に再標準化し,日本版DDST(JDDST)2)を出版した.初版のDDSTは世界各国で活用され,JDDSTとして日本の臨床の場でも広く普及した.1992年にはDDSTの全面的改訂版3)が発表され,1995年に当時の日本小児保健協会の平山宗宏会長がFrankenburgの招きで米国での公衆衛生学会に出席した際に,DDSTの改訂版であるDenverⅡの日本版の標準化を委託された4).その後,日本小児保健協会内に発達委員会が組織され,標準化作業が始まり,2003年9月に日本人乳幼児における標準化が完了した.日本版DenverⅡ5)は一般の書店では販売されておらず,日本小児保健協会が主催するデンバー発達判定法,判定技術養成講習会を受けた専門家に販売する方針をとっている.
改訂に際し,初版からの年数経過に伴って判定が困難となった観察項目や,判定基準における不明瞭な点の調整,項目の増補が行われた.具体的には,①観察項目の見直しによって,最終的に125項目が選択され,特に言語分野の項目数が増補されたこと(表),②親の報告のみでも判定可能な“R”項目の数を50項目から39項目へ減少させたこと,③観察実施中の子どもの様子を記録する欄が付け加えられたことなどが挙げられる.DenverⅡの記録票の横軸(上端と下端)には出生から6歳までの年月齢のスケールが示されており,縦軸には4領域(個人-社会,微細運動-適応,言語,粗大運動)の観察項目について,早い段階で90%の達成率を示す項目順に階段状に配列している.観察項目を達成する目安の年月齢を示した標準枠は,達成率によって25%,50%,75%,90%の4段階に区分して示されている(図).
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