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増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅵ.発達障害,心身症,精神疾患
11.発達性協調運動障害
Developmental coordination disorder
笹田 哲
1,2
SASADA Satoshi
1,2
1神奈川県立保健福祉大学リハビリテーション学科
2神奈川県立保健福祉大学大学院保健福祉学研究科
pp.744-747
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000644
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1 基本病因,発症機序
病因は小脳,基底核,前頭葉,頭頂葉などに関与する脳内ネットワークの活性化低下によるものと指摘されているが神経基盤は完全に解明されていない。機序仮説は内部モデルの障害,ミラーニューロンシステム(mirror neuron system:MNS)の障害,実行機能の障害,感覚-運動処理の障害など複数提唱されている1)。有病率は5~11歳児で5~6%2),文化,人種,社会経済的条件を問わず発症する。男女比は2:1~7:1と遺伝要因が推察される2)。危険因子には妊娠中のアルコール暴露後,早産児,低出生体重児でより多くなる2)。
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