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増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅲ.神経疾患
4.小脳,脳幹の発生異常
Malformation of the cerebellum and brainstem
齋藤 貴志
1
SAITO Takashi
1
1国立精神・神経医療研究センター病院小児神経診療部
pp.253-258
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000554
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1 はじめに
1.基本病因・発生機序1, 2)
神経系の原基となる神経管は,前方から前脳胞,中脳胞,菱脳胞の3つの拡張部(一次脳胞)と脊髄に分化していき,発生5週までにさらに前脳から終脳と間脳,中脳はそのまま,菱脳からは終脳と髄脳が生じる。頭尾方向のパターン形成はホメオボックス遺伝子の組み合わせにより行われ,菱脳には8つの菱脳分節が生じる。中脳と後脳の境界は背側壁が陥入した菱脳峡となり,橋屈が終脳と髄脳の境界となる。終脳からは橋と小脳が生じる。終脳の背側の翼板の背外側に形成される菱脳唇から小脳板が生じ,小脳となる。髄脳からは延髄が生じる。
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