特集 小児内分泌を楽しく学ぼう
症例から学ぶ小児内分泌疾患の診かた
心理・社会的要因と低身長
水野 晴夫
1
MIZUNO Haruo
1
1藤田医科大学医学部小児科学
pp.233-236
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001519
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はじめに
子どもの発育はさまざまな外的・内的要因の影響を受けることが知られている。そのため身体計測を継続し,計測値を基準の発育曲線上に表せば身体の健康状態ばかりではなく心の健康状態も客観的に把握できることになる。ストレスは肉体的ストレスと心理的ストレスに大別される。ただし,その関与の度合いの評価は難しい場合も多い。ストレスによる成長ホルモン(growth hormone:GH)-インスリン様成長因子1(insulin-like growth factor 1:IGF-1)系,ゴナドトロピン-性腺系,甲状腺刺激ホルモン(thyroid-stimulating hormone:TSH)-甲状腺系への直接的な影響,またコルチコトロピン放出ホルモン(corticotropin-releasing hormone:CRH)-コルチゾールの分泌増加を介して間接的に影響を及ぼすことがわかっている。
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