特集 外来でよく見る子どもの皮膚疾患―臨床写真で覚える!
虫による皮膚炎
頭ジラミ
前田 学
1
MAEDA Manabu
1
1八幡病院皮膚科
pp.1398-1400
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000352
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はじめに
シラミには頭ジラミ,毛ジラミ,コロモジラミの3種1)が知られている。頭ジラミは主に小学生以下の幼・小児に寄生し,頭髪が直接接触する際にもっとも感染しやすい1)とされる。頭部に好発する頭ジラミは体長3.5mmとされ,寿命は30日,1日8個産卵1)するが,診断確定には成虫を発見するか頭髪に付着した卵を見つける必要がある。しかし,日常診療では成虫を発見することはかなり困難である。頭髪に付着したものを顕微鏡で観察し,卵と確認できた場合に初めて診断が確定することになる。臨床的に肉眼では鱗屑との鑑別が困難なことが多い。本稿では,当科で経験した頭ジラミを紹介するとともに鱗屑との鑑別点についても言及する。
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