Japanese
English
症例
イエダニ刺症
Tropical rat mite dermatitis
前田 学
1
,
角坂 照貴
2
,
阿南 隆
3
Manabu MAEDA
1
,
Teruki KADOSAKA
2
,
Takashi ANAN
3
1八幡病院,皮膚科,郡上市
2愛知医科大学医学部,感染・免疫学講座
3札幌皮膚病理診断科
キーワード:
イエダニ刺症
,
浮腫性紅斑
,
ネズミ
,
トコジラミ
,
家族内発症
Keyword:
イエダニ刺症
,
浮腫性紅斑
,
ネズミ
,
トコジラミ
,
家族内発症
pp.1873-1877
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003593
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イエダニ刺症の3例を報告した。症例1:31歳,女性。受診時,臍部吸着中の虫体を自ら除去し,持参,イエダニと同定した。病理組織像で真皮上,中層にリンパ球,組織球,好酸球の炎症細胞浸潤がみられ,赤血球の血管外漏出と表皮の好酸球性海綿状浮腫が存在した。家族内発症があった。症例2:57歳,女性,ホームセンター勤務。職場店内の机の引き出しにイエダニを発見した。同僚に同様の紅斑が出現し,イエダニ刺症を疑った。症例3:47歳,女性。再診時にイエダニとトコジラミ各1匹を持参した。本症の診断確定には刺し口を伴う紅斑と虫体付着が必要条件であるため,確定例は極めて少ない。紅斑の存在と,ネズミやネズミ糞の存在,家族,同僚の発症を伴う場合には,イエダニ刺症を疑う必要がある。
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