特集 外来でよく見る子どもの皮膚疾患―臨床写真で覚える!
蕁麻疹
血管性浮腫
秀 道広
1
HIDE Michihiro
1
1広島市民病院皮膚科
pp.1296-1300
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000323
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はじめに
血管性浮腫は,皮膚ないし粘膜の深部を中心として一過性,限局性に出没する浮腫で,表在性の通常の蕁麻疹(膨疹)と合併して,あるいは単独に現れる1)。小児では少ないといわれるが,日常診療において珍しいわけではない。Ⅰ型アレルギーによるものでは抗原曝露を回避すれば症状は出現せず,特発性の血管性浮腫であれば通常の蕁麻疹に準じた治療により治癒にいたる。表在性の蕁麻疹を伴わず,血管性浮腫のみが出没する小児では,遺伝性血管性浮腫(hereditary angioedema:HAE)の鑑別が重要である。
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