症例
乳児期にマラセチアに感作されたアトピー性皮膚炎,食物アレルギーの1例
清益 功浩
1
,
藤本 忠男
2
,
毛利 陽介
2
,
水町 邦義
2
,
清水 真理子
2
,
池田 聡子
2
,
川口 千晴
2
KIYOMASU Takahiro
1
,
FUJIMOTO Tadao
2
,
MOURI Yousuke
2
,
MIZUMACHI Kuniyoshi
2
,
SHIMIZU Mariko
2
,
IKEDA Akiko
2
,
KAWAGUCHI Chiharu
2
1大阪府済生会中津病院小児科
2大和高田市立病院小児科
pp.1183-1186
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000288
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はじめに
アレルギー発症の原因として,皮膚バリア機能低下によるアレルゲンの経皮感作が報告されている1)。マラセチアは,脂漏性皮膚炎の原因として報告されており2),アトピー性皮膚炎の悪化因子であり,成人では,マラセチアに対するIgE抗体値がアトピー性皮膚炎の重症度の指標となることが示されている3)。アトピー性皮膚炎に食物アレルギーを合併した患児が10年後にマラセチアに感作されていることが多いと報告されている4)一方,マラセチア感作が食物アレルギー発症に関連する報告はない。
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