Japanese
English
特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1990
II 新しい検査法と診断法
アトピー性皮膚炎と食物アレルギー
Atopic dermatitis and food allergy
青木 敏之
1
Toshiyuki AOKI
1
1大阪府立羽曳野病院医務局・皮膚科
1Department of Dermatology, Habikino Hospital of Osaka Prefecture
キーワード:
atopic dermatitis
,
IgE allergy
,
food allergy
,
IgG allergy
,
contact dermatitis
Keyword:
atopic dermatitis
,
IgE allergy
,
food allergy
,
IgG allergy
,
contact dermatitis
pp.568-571
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900106
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
アトピー性皮膚炎と食物アレルギーの関連については現在諸説があって混乱状態にある.かつては,皮膚科と小児科との意見の相違は,観察する患者の年齢の差によるのではないかと考えられたが,最近ではそれだけに留まらず,乳児のアトピー性皮膚炎においても,かなりの考え方の相違があることが分かってきた.同じ年齢の患者を観察していても,異なった考えを持つことになる理由は,臨床観察において予めどちらかの意見を持つという先入観が,大きな影響を及ぼしているからであろう.アトピー性皮膚炎の臨床症状は,問診だけでは把握できない原因でよく変動する.したがって今後は食物に限らず,アトピー性皮膚炎となんらかの影響要因との関連を明らかにするには,主観が入り込む余地のない手段で研究しなければならないであろう.ここでは,食物アレルギーに関する種々の意見を紹介し,それの由来たる根拠を示して紹介する.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.