特集 発達障害への多様な支援~あれが知りたい・これも知りたい~
さまざまな支援の場
特別支援教育の現状と医療との連携
笹森 洋樹
1
SASAMORI Hiroki
1
1国立特別支援教育総合研究所発達障害教育推進センター
pp.1131-1134
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000275
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特別支援教育の現状とこれから
1.特別支援教育の現状
平成19(2007)年4月1日の文部科学省初等中等教育局長「特別支援教育の推進について(通知)」において,特別支援教育の理念が以下のように示されている。「特別支援教育は,障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち,幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し,その持てる力を高め,生活や学習上の困難を改善又は克服するため,適切な指導及び必要な支援を行うものである。また,特別支援教育は,これまでの特殊教育の対象の障害だけでなく,知的な遅れのない発達障害も含めて,特別な支援を必要とする幼児児童生徒が在籍する全ての学校において実施されるものである。さらに,特別支援教育は,障害のある幼児児童生徒への教育にとどまらず,障害の有無やその他の個々の違いを認識しつつ様々な人々が生き生きと活躍できる共生社会の形成の基礎となるものであり,我が国の現在及び将来の社会にとって重要な意味を持っている」。特別支援教育は,発達障害のある子どもも含めて,特別な支援を必要とする子どもが在籍するすべての学校において実施されるものであり,障害のある子どもと障害のない子どもが可能なかぎりともに教育を受けられるインクルーシブ教育システムの構築に向けて,その推進が求められている。
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