特集 今知っておきたいゲノム医療と遺伝子治療―基礎から臨床まで
トピックス
重症新生児に対する迅速なゲノム診断の現状と展望
武内 俊樹
1
TAKENOUCHI Toshiki
1
1慶應義塾大学医学部小児科
pp.357-360
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000072
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背 景
新生児集中治療室に入室する重症な新生児のうち10%程度が,遺伝性疾患をもつとされる。海外では近年,小児・新生児集中治療室における迅速なゲノム診断が広く行われるようになってきている。その背景として,遺伝子治療や核酸医薬品をはじめとする新生児期発症の遺伝性疾患に対する治療法が増えていること,コンピュータ処理能力の飛躍的な進歩により,全ゲノム解析を比較的短期間で行うことが可能になったことが挙げられる。ゲノム診断を,小児・新生児集中治療室のような迅速さを求められる医療現場の診療に活かすことが可能となってきた。
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