けんさアラカルト
迅速検出と迅速診断
本田 一陽
1
1東北大学医学部臨床検査診断学講座
pp.142-143
発行日 1991年2月1日
Published Date 1991/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900519
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《迅速診断》は古くは病理(組織)診断の領域で通常の検査スケジュールとは別の緊急検査として扱われ,かつその判定が専門医によって行われるときに使われてきた.最近ではNMR,CTなどの画像診断の分野でも使われている.また《迅速検査》は検体採取,搬送,測定手技,報告など検査過程のすべてを含むシステムとしての迅速性をイメージして使われる.
臨床診断には病因診断と病態診断があるが,《検出》は前者における病原因子の解析に使われる.例えば体内薬物について,法医学領域では毒物,薬物の検出(致死を目的とする)といい,TDM(therapeutic drugmonitoring)領域では薬物の分析(治療を目的とする)というように使い分けられる.
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