特集 臨床細菌検査
Ⅷ.感染症の診断の進め方
2.迅速診断法の現状とその評価
中村 正夫
1
1聖マリアンナ医科大学臨床検査医学
pp.1430-1436
発行日 1983年11月1日
Published Date 1983/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912040
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日常検査として行われる臨床検査において重要な条件の一つは,正確な成績を出すと同時に,これを臨床に役立てるため,できるだけ速やかに行うということである.たとえ詳細な精度の高い検査が行われたとしても,成績が何日もかかるようでは日常検査としては価値が少ない.この点で生化学検査は自動機器の発達などにより,ある程度この目的に沿う結果が得られつつある.さらに血液検査,血清検査においても自動化が進められ,迅速診断の試みがなされている.
これに対し,微生物検査,病理検査などは自動化が行われにくい分野で,多くの面が人手によらなくてはならない.しかし,この分野においても最近では自動化が進み,それだけ迅速化のうえでも進歩がみられつつある.
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