特集 いま知っておきたい 先天性代謝異常症などの新生児マススクリーニング
総論
わが国の新生児マススクリーニングの歩みと今後の課題
大浦 敏博
1
OHURA Toshihiro
1
1日本マススクリーニング学会前理事長,仙台市立病院臨床検査科
pp.205-210
発行日 2026年3月10日
Published Date 2026/3/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002612
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
新生児マススクリーニング(newborn screening:NBS)は単なる「検査事業」ではなく,国策による「子どもの成育段階で起こる障がい発生の予防事業」である。乳幼児健診や予防接種と同じく,公衆衛生事業の一つといえる。米国ではNBSによる早期発見・治療の効果は,2001~2010年における公衆衛生上の偉大な成果の一つに挙げられている1)。「検査を受けたい人だけが受ける」「経済的に許される人だけが受ける」,あるいは「受けることのできる地域とそうでない地域がある」などの状態は,本来のNBSの趣旨からは好ましくない。

© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.

