特集 快適で安全な周産期の麻酔のために
総論
ハイリスク新生児の麻酔管理
諏訪 まゆみ
1
SUWA Mayumi
1
1静岡県立こども病院麻酔科
pp.1328-1332
発行日 2025年11月10日
Published Date 2025/11/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002354
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序論およびハイリスク新生児の定義と対象疾患
新生児期(出生後28日以内)に施行される全身麻酔下外科手術は,小児麻酔領域のなかでも最も高リスクな領域の一つである 1)。その背景には,呼吸・循環機能の未熟性,予備能の乏しさ,複雑な先天性疾患の存在,外科的侵襲や麻酔薬に対する脆弱性,そして環境変化に対する適応力の低さにある。これらの要素は術中・術後の急変リスクを高め,わずかな換気や循環の乱れが生命予後に直結するため,周術期管理には高度な専門知識と経験が求められる。

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