特集 おさえておきたい! 胎児・新生児の超音波検査
胎児の超音波検査:その他
胎児血流の評価
小野 ひとみ
1
,
高橋 雄一郎
1
ONO Hitomi
1
,
TAKAHASHI Yuichiro
1
1岐阜県総合医療センター産科・胎児診療科
pp.1223-1228
発行日 2025年10月10日
Published Date 2025/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002322
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はじめに
胎児血流計測は胎児胎盤機能の評価に欠かせない検査である。産科領域では臍帯動脈(UA),中大脳動脈(MCA),静脈管(ductus venosus:DV)などを評価対象としている。血流計測はローリスクの胎児においては有用性が認められておらず,スクリーニングとして行うことは推奨されていない。胎児発育不全(FGR)や一絨毛膜二羊膜(MD)双胎などでは,さまざまな研究から血流評価の有用性が報告されており,介入や娩出時期を判断するのに重要な情報となる。超音波による血流評価は簡便かつ非侵襲的に行える検査で,産科医にとって強力な手段であり,ぜひ検査技術を身につけておきたい。

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