特集 新生児のケア,検査,治療の工夫―筆者はこうしている
ケアの工夫 急性期・外科処置時の鎮痛・鎮静
久枝 義也
1
,
中尾 厚
1
HISAEDA Yoshiya
1
,
NAKAO Atsushi
1
1日本赤十字社医療センター新生児科
pp.1227-1230
発行日 2024年9月10日
Published Date 2024/9/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001711
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はじめに
種々の理由から新生児,特に早産児においての鎮痛や鎮静に関する介入は,成人領域に比して十分に行われてこなかった。1980年代までは早産児は疼痛に対しての反応性を有していないと考えられていた。しかし,実際はその感受性と反応性は成人に比してむしろ高いことが認知さるようになった。近年developmental careの浸透や「NICUに入院している新生児の痛みのケアガイドライン」が発表され,その重要性がより認識されるようになってきた。NICU入院中の新生児は特に痛み刺激への曝露が多く,入院後2週間のうちに1日平均14回の疼痛を伴う処置が行われるとの報告もある1)。
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