特集 必携小児外科レジデントマニュアル1
鎮静・鎮痛法
西田 圭佑
1
,
竹内 宗之
1
Keisuke Nishida
1
,
Muneyuki Takeuchi
1
1国立循環器病研究センター集中治療科
pp.805-811
発行日 2024年8月25日
Published Date 2024/8/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000913
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はじめに
小児では安全に検査や処置を行うために鎮静や鎮痛を必要とする。手術室外の検査や処置における鎮静・鎮痛(procedure sedation and analgesia:PSA)は日本において麻酔科医以外の医療従事者に委ねられている現状があり,非麻酔科医であっても安全にPSAを施行するうえで必要な知識を有することが望ましい。適切な術後鎮痛は呼吸器系合併症の予防や早期回復の促進に貢献する。しかし小児の場合,低年齢であるほど痛みを表現できず,泣いている原因が痛みなのかどうか医療者が判断に難渋することがある。「小さい子は痛くない」ともいわれるが,痛みに関する神経伝達経路は胎生期に完成していることがわかっている1)。よって,すべての患児に術後疼痛管理は適切に行われるべきである。
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