特集 これでわかる新生児呼吸管理2024
合併症
気道病変
池田 健太
1
IKEDA Kenta
1
1東京女子医科大学附属足立医療センター新生児科
pp.864-868
発行日 2024年6月10日
Published Date 2024/6/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001614
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はじめに
気道病変は,気道が狭窄あるいは閉塞する病態である。新生児は気道が細く,また気道を支える組織も弱いため,人工呼吸管理に合併した気道病変を起こしやすい。気道病変が生じる原因としては,挿管チューブや吸引カテーテルの位置の問題,不適切なチューブサイズ,感染,不適切な呼吸器設定や加温加湿,気管挿管および抜管の手技による損傷などが挙げられる。人工呼吸管理中から問題となることもあるが,抜管後に判明することも多い。気道病変を疑う症状としては喘鳴,挿管チューブ位置による呼吸状態やグラフィックモニタの著しい変化,吸引カテーテルの引っ掛かり,血痰,臨床経過やX線写真などから推察される病状からは考えにくい呼吸障害,哺乳障害などがある。
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