グラフ 高速CTによるイメージング・8
肺の気道病変
森 清志
1
,
横山 晃貴
2
1栃木県立がんセンター呼吸器科
2獨協医科大学第1内科
pp.1803-1809
発行日 1996年9月10日
Published Date 1996/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905296
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肺の気道は,気管から左右主気管に分岐したところから始まり,主気管支から葉気管支(I次気管支)→区域気管支(Ⅱ次気管支)→亜区域気管支と次々に同大分岐して約25〜30次分岐を重ねて胸膜に達する(図1).この項では気管を含めたⅡ次気管支までの中枢気道の病変について述べる.
中枢気道性病変の診断には主に気管支鏡,CTが用いられる.気管支鏡は気管支内腔の病変の診断に,またCTは気管支壁外への病変の進展状況を把握するのに有用である.CTは中枢気道に病変を有する症例では,病変の広がり,性状を立体的に把握でき,手術,レーザー,ステント等の治療のシミュレーションに有用と考える.特に気道狭窄が著しく,気管支鏡の通過が不可能な症例(症例3参照)に,3次元CTはその威力を発揮する.
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