特集 これでわかる新生児呼吸管理2024
合併症
無気肺,肺葉性肺気腫
石田 智己
1
ISHIDA Tomoki
1
1君津中央病院新生児科
pp.861-863
発行日 2024年6月10日
Published Date 2024/6/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001613
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はじめに
新生児の呼吸管理中は安静を要することも多く,その合併症として無気肺や肺葉性肺気腫を起こすことがある。無気肺は粘調な痰が気管支などに詰まり閉塞を生じさせ,その末梢の肺に含気がなくなった状態のことである。また,肺葉性肺気腫は,先天的あるいは後天的な原因により(表),気管支の閉鎖や気道が閉塞しチェックバルブ機構となることで,吸気はその肺葉内に入るが,呼気の排出が不十分なために肺葉が過膨張となるため(air trapping),肺葉に限局して気腫状変化をきたす疾患群である1,2)。
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