特集 楽しくお産・楽しく育児―身体的・精神的・社会的(Biopsychosocial)な課題からみた出産・育児支援
企画のことば
河野 由美
1
KONO Yumi
1
1自治医科大学小児科学
pp.1685-1686
発行日 2023年12月10日
Published Date 2023/12/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001182
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日本の年間の出生数は,第2次ベビーブーム期の1973年に約210万人であったが,1984年には150万人を割り込み,以後も減少傾向が続いてきた(図)1)。2016年には100万人を切り,最新の統計値となる2022年は約77万人にまで低下した。国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」による令和5(2023)年での2040年の推計出生数は71.8万人とされており,今後も少子化が進むと予想されている2)。併せて婚姻件数も2000年頃には年間70万組であったのが,2020年には52万組と過去最低となっている。男性,女性ともに晩婚化が進み,出産時の母親の平均年齢は,2021年では第1子で30.9歳,第2子で32.8歳まで上昇している3)。若者が「こどもを生みたい,育てたい」という気持ちになる社会の実現に,周産期医療の関係者ができることはないだろうか。
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