特集 周産期医療のヒヤリ・ハット―医療事故・医療紛争を防ぐために 新生児編
各論
病的新生児の評価 不適切な新生児蘇生
細野 茂春
1
HOSONO Shigeharu
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター周産期科新生児部門
pp.1034-1038
発行日 2023年7月10日
Published Date 2023/7/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000999
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はじめに
わが国では,新生児蘇生法は国際蘇生連絡協議会から公開されるConsensus on Science with Treatment Recommendationsに基づいて日本蘇生協議会と日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法委員会が共同で作成し,5年ごとに改訂してNeonatal Cardio-Pulmonary Resuscitation(NCPR)として公表している。最新のNCPRは2021年に日本版救急蘇生ガイドライン2020に基づく新生児蘇生法テキスト1)として公表され,これに基づいて講習会事業が展開されている。アルゴリズムに示された蘇生法から大きく逸脱した場合は不適切な新生児蘇生と判断されるが,分娩場所や蘇生に関わった人員などの状況によって判断は異なる。そのため,蘇生が適切に行われていたかを判断するためのカルテ記載が重要になる。
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