特集 Controversies in perinatology 2023 新生児編
早産児の低血圧に対するボリューム負荷―アルブミンを使用する
鶴長 玄哉
1
TSURUNAGA Haruya
1
1大阪母子医療センター新生児科
pp.43-45
発行日 2023年1月10日
Published Date 2023/1/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000743
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はじめに
低血圧のなかでも全身への前負荷が不足している場合というのは,循環血液量の不足,すなわち脱水や出血などが関与している場合であり,治療は補液や輸血が中心となる。出生直後の低血圧の新生児を対象とした研究や動物を対象とした研究からは,アルブミンエキスパンダーよりも晶質液,晶質液よりも血液の使用が支持されている。低血圧に対するボリューム負荷として生理食塩水とアルブミンは同等の効果があるとされ,生理食塩水10~20mL/kgがまず推奨される1)。
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