特集 Controversies in perinatology 2023 産科編
高度子宮頸管短縮例―経腹的頸管縫縮術
石岡 伸一
1
ISHIOKA Shinichi
1
1札幌医科大学産科周産期科
pp.1633-1636
発行日 2022年12月10日
Published Date 2022/12/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000696
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はじめに
今回,高度頸管短縮症例をテーマとして,経腹的子宮頸管縫縮術(開腹TAC),腹腔鏡による子宮頸管縫縮術(laparoTAC),経腟的子宮頸管縫縮術(TVC)のどれがより患者にメリットのある治療法になるのかという観点から議論することとなったが,この比較は頸管短縮の程度,患者が妊娠前,妊娠中1st trimester,妊娠中2nd trimesterかなどによっても異なるものと考える。当科では,さまざまな要因に基づく高度頸管短縮症例に対して,基本的には「次回妊娠前」に開腹TACを行ってきた。現在は患者との話し合いのうえ,「妊娠後」に開腹TACを行う機会も増えてきている。本稿では,開腹TACを積極的に行う立場から,そのメリット,問題点につきlaparoTAC,TVCと比較検討していきたい。
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