特集 Controversies in perinatology 2023 産科編
妊娠中の頸管ポリープ―待機的な立場からの取り扱い
鈴木 一有
1
,
伊東 宏晃
2
SUZUKI Kazunao
1
,
ITOH Hiroaki
2
1浜松医科大学産婦人科地域医療学講座
2浜松医科大学産科婦人科学講座
pp.1630-1632
発行日 2022年12月10日
Published Date 2022/12/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000695
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はじめに
子宮頸管ポリープはもっとも一般的な子宮頸部病変であり,女性の最大10%に存在し,再発率は6.2%と報告されている。大きさは5~50mmまでとさまざまであり,通常赤色で,軟らかくもろく,出血しやすいことが多い。症状としては,性器出血や帯下の増量が知れられている。子宮頸部ポリープを呈する女性の60%以上が40~65歳で,そのうち45%が閉経後と報告されている。子宮頸部ポリープは,月経間出血,性交後出血,閉経後出血などの原因となる。これらの症状を有する症例は,閉経前の女性に多く,無症候性ポリープは閉経後の女性に有意に多い1)。
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